夏はコロンの香り

暖かい季節がやって来た、いや最近は暑過ぎる日が多く、そこここで観測史上最高と言う言い方を聞くようになった。最初のうちは、「どれどれ！」と言う感じで見聞きしていたのだが、最近はすっかり慣れてしまって、ああ、そう。と昭和天皇の様なことを言っている。

気温が上がると汗をかく、そうするとその臭いを隠す為に香水やコロンをつける。最近は年齢の上下に関わらず付けている人が多くなり、その昔は年配者の漂わせる香りと言えば、膏薬か湿布の匂いと相場は決まっていたのだが、今はコロンである。それは芳香剤と同じ考えで、臭いものをより強い香りで防ぐと言う消臭剤とは違う考え方に立ち、汗の匂いをより強い匂いで押さえようとしている。廻りにいる我々はそのキツい匂いに晒される。臭覚と言うは疲れやすい感覚で、疲れてすぐにキツく匂わなくなってしまうらしく、それで少しは救われるのだ。

今日も色々な匂いがしている。貴方はタバコを吸ったばかり？貴方は仁丹?

でも、想ったより加齢臭を感じる事は無い。あれはコマーシャルの中の話で案外自分以外は匂わないのかも知れぬ。

最近私を悩ませる香り、それは何か動物系の薫りの様な気もするが、山椒の様な香りのコロンだ。この香りを嗅ぐと鰻を思いだして集中が途切れてしまう。